第二回(2003/3/12)
『陽のあたる場所』(往年の名女優Vol.1)

 第二回目は『陽のあたる場所』("A Place In The Sun", 1951)です。なぜこんな古い映画、と思われるかもしれませんが、このコーナーでは新旧織り交ぜ、いろいろな観点から映画を紹介したいと考えています。ときには「なんでこんな作品が?」と感じることもあるかもしれませんが、筆者の思い入れもありますので、悪しからずご了承ください。さて、今回は「往年の名女優」にスポットを当ててみました。誰?オードリー・ヘップバーン?ビビアン・リー?違います。エリザベス・テーラー(リズ)です。

何度も結婚・離婚を繰り返し、今でこそ「スキャンダルの女王」と言われていますが、彼女こそかつて「ハリウッドの女王」でした。「絶世の美女」という言葉がこれほど当てはまる人はいないと思います。ペギー葉山は若き日のリズをじかに見て「この世のものとは思えない美しさだった」と語っています。その容姿はもちろんのこと、声、しぐさ、雰囲気・・・すべてがほぼ完璧。「彼女の職業は美人」と言った人もいるほどです。

彼女の代表作として『陽のあたる場所』を挙げる人はそういないかもしれません。リズは当時まだ19歳。しかし、アカデミー賞を6部門受賞したこの映画の完成度も手伝って、彼女の美しさが際立っている作品です。ヒッチコックの作品を彷彿とさせるサスペンスですが、単なるサスペンスという枠にとどまらず、「アメリカの悲劇」(原作)をうまく表現し、最後はその悲しさを観るものに訴えて映画は終わります。その時代の社会性もそうですが、キャストの存在感、その表情を適格にとらえるカメラワークなど、今のサスペンスとは明らかに一線を画する作品。まだ観ていない人はぜひ一度見ていただきたいと思います。
評価(5つが最高):★★★★☆


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