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第22回(2004/1/24)
『嗤う伊右衛門』(試写会にて、2004)
「嗤う伊右衛門(わらういえもん)」の試写会に行ってきました。京極夏彦の原作を読んだ人ならいざしらず、このタイトルを見てピンとくる人は少ないと思います。実は「お岩さん」で有名な四谷怪談を純愛物語にしたのがこの作品なのです。蜷川幸雄氏が監督しているだけあって、台詞回しが少し舞台っぽいかなと思うところもありますが、日本の怪談ならではのおどろおどろしさはきちんと残してあって、美しい映像も印象的です。
ただ、ふたりの純愛をテーマにするなら、もう少しふたりの生活、特に愛が深まっていく過程にスポットを当ててほしかったと思います。なぜふたりがそこまで惹かれ合ったのか、一番重要な部分が少し抜けていたのが残念。それから、夏のべたべたした感じや大雨の中の坊主などどこか黒澤映画をほうふつとするようなシーンが多く、新鮮さはあまり感じませんでした。
人が傷つく場面では逆にリアリティーがあって生々しく、静と動が対照的に演出されています。もともと古典ではありますが、ストーリーはよくできていると思います。
評価(5つが最高):★★★