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第28回(2004/5/13)
『コールド・マウンテン』("Cold Mountain", 2003)
『イングリッシュ・ペイシェント』のアンソニー・ミンゲラ監督の最新作。ラブストーリーというより純愛ものの名手といえる監督です。個人的には『最高の恋人』は大好きな作品のひとつです。
見る前は優れた文学作品を美男美女で映画化・・・うーん出来すぎなのでは、と思っていましたが、映像の美しさ、叙情的な音楽、それにサポートする役者の力量なども手伝って完成度の高い作品に仕上がっています。宣伝コピーに『風とともに去りぬ』の名前が出てきますが、確かに現代ではこういった美しい純愛作品は珍しいかもしれません。
ニコール・キッドマンの美しさ、ジュード・ロウの格好よさはもちろんですが、この作品でアカデミー賞/ゴールデングローブ賞(助演女優賞)を獲得したレニー・ゼルウィガーの熱演は秀逸です。それから、隣人をキャシー・ベイカーが演じていたり、シングルマザーの役をナタリー・ポートマンが演じていたり、とところどころに芸達者な役者が登場し、存在感を出しています。
いろいろな国からの移民がいたり(メイン・キャストの3人も出身地がオーストラリア、イギリス、アメリカと多様。南部アクセントにも注目)、人種差別があったり、また安易にハグやキスをしたりしない当時の時代背景をしっかりと描いています。メインのふたりの行動も今の映画と比べると歯がゆい気がしますが、それが逆にリアリティーを出していて好感が持てます。
戦争は人の運命を変える・・・結局苦しむのは一般市民そしてその家族なんだ、そんなことをあらためて思い知らされた作品でもありました。
評価(5つが最高):★★★★