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第32回(2004/9/2)
『キング・アーサー』("King Arthur", 2004)
ローマ帝国時代の騎士たちの物語。『ロード・オブ・ザリング/王の帰還』を彷彿とさせるような派手な戦闘シーンは一見の価値があります。円卓の騎士たちもどこか七人の侍のようで、その友情に胸が打たれます。
ただ、時代背景や当時の世相、考え方などよほど詳しい人以外には分かりにくい点も多く、単なるアクション映画で終わってしまっているのは残念です。なぜそこまでアーサーに皆が心酔するのか、またアーサーとグウィネヴィアの恋、円卓の騎士同士の友情などをもっと丁寧に描いていれば作品に深みが出たように思います。アーサーを演じるクライヴ・オーエンは静かながら味のある演技を披露していますが、騎士たちや民をひきつける「王」という点では少し弱い。円卓の騎士もそれぞれの個性をもっともたせる演出をしてもいいでしょう。
芸達者なイギリス人俳優をそろえた割には大団円で終わるおきまりのラストはやはりハリウッド的で、あまり好感が持てません。楽しめるアクション映画という観点で見ればまた違うのでしょうが、史実を意識してしまうので難しいですね。
評価(5つが最高):★★★