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春夏一斉の大雪山

チングルマ群生
チングルマ群生
姿見の池と旭岳
姿見の池と旭岳
お花畑と姿見の池
お花畑と姿見の池
旭岳とお花畑
旭岳とお花畑
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(c)Mitsuo Tabata,1996 All right reserved
撮影日:199*年7月20日


貴重な自然に彩られる日本最大の国立公園
 北海道の中央部に位置する大雪山国立公園は、原始の姿をとどめた日本最大の貴重な山岳公園です。面積は、23万ヘクタール。神奈川県がすっぽりと入る広さで、北海道最高峰2,290mの旭岳を中心とする大雪山群。今なお激しい噴気を続ける十勝岳を主峰とする十勝岳連峰さらに、古生層からなる石狩山群などから形成されています。この、雄大な富然は国の特別天然記念物に指定されるほど豊かで美しい世界を繰り広げます。
大雪山国立公園観光連盟発行観光ガイド「万華鏡」より。

チングルマ(ダイコンソウ属)
 チングルマは、草本に見えるが木本であり、前項チョウノスケソウと同様、木丈に似合わない大きな花を咲かせる。このチングルマの含まれるダイコンソウ属は北半球の温帯から亜寒帯にかけて数十の種があるが、南米やアフリカにも少数種が生育する。日本のダイコンソウ属は五種に少数の変種があるが、木本の種はこのチングルマ亜属だけであり、他は草本の種であるダイコンソウ属はチングルマ亜属とダイコンソウ亜属とに分けられるが、ともに花後の花柱が伸長するのが特徴である。だがダイコンソウ亜属はチングルマ亜属ほどは長くならない。

 この花柱が伸長する特徴はチョウノスケソウにも見られ、科のちがうオキナグサやセンニンソウ、ハンショウヅル類(ともにキンポウゲ科)にも見られるが、密に群生することの多いチングルマが何といっても目立つ。その冠毛の状態を子供の玩具である風車に見立て、また可憐な花を稚児に、五枚の花弁を車に見立てての稚児車が花名の因となっている自さらに冠毛の風になびくさまからきたチゴノマイ(稚児の舞)もある。 スウェーデンの植物学者リンネが1753年に著した『植物の種』では、チョウノスケソウの仲間とされていたが、1910年に牧野富太郎氏がダイコンソウ属に移した。だが、チングルマ属とする見解もありまだ統一されていない。ヤエザキ(八重咲)、タテヤマ(淡紅)を冠する変種があり、変異がいちじるしい。

特徴:丈10cmほどになる常緑の低木。幹は細く地上をはい、先端部が直立して葉を密生させる。葉は奇数羽状複葉、小葉は4〜5対、倒卵状披針形で先端は鋭い。ふぞろいの鋸歯があり深緑色、光沢がある。花は通常、径15mmほどの白色五弁花で平開、冠毛は3cmほどになる。花期は6〜8月。

分布:本州中部以北と北海道。
生育環境:高山帯の日あたりのよい湿潤地。

東京新聞出版局 白籏史朗著「高山植物」より