
大雪山系の花々
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エゾノツガザクラ |
ミヤマリンドウ |
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エゾコザクラ |
エゾミヤマキンバイ |
(c)Mitsuo Tabata,1996 All right reserved
撮影日:199*年7月20日
大雪山系の高山植物
夏の大雪山の最大の魅力は、豊かな残雪とその広々とした山肌や雪渓のほとりに美しく映える高山檀物のお花畑である。標高こそ2,000m級ではあるが緯度が北にあるため、その景観は本州の3,000m級の山岳に比較しても優っている。
大雪山の高山植物は、東北方の千島カムチャッカ方面、北方の樺太シベリア方面、南方の本州方面の二つの方面から分布してきたものがちょうど交錯するところから、種類が豊富であり約二百数十種に及ぶ他、固有種もミヤマヤチヤナギ、オオミヤマヤチヤナギ、エゾイワツメワサ、タイセットリカブト、タイセットウウチソウ、エゾオヤマノエンドウ、ジンヨウキスミレ、ホソバウルップソウの8種があげられ。
固有の亜種、変種としては、エゾマメヤナギ、フモイリンドり、エゾハハコヨモギがある。大雪山のお花畑は、その生育する環境によっていくつかの群落に分けられる。
風衝矯性低木群落:風が強く冬に積雪の少ない頂上や尾根付近に生じ、コメバツガザワラ、ミネスオウ、チシマツガザワラ、ウラシマツツジ、イワウメ等のツツジ科植物を主とした乾性の小低木群落で、フモイリンドリ、メアカンキンバイ等を随伴する。北鎮岳、高根ケ原、赤岳、緑岳、トムラウシ山、天狗岳、石狩岳、音更山などによくみられる。
高山風衝草原:風衝矯性低木群落よりさらにきびしい環境で、風あたりが強く地表面の砂や小石の移動するような場所に発達し、エゾノオヤマノエンドウ、エゾハハコヨモギ、エゾマメヤナギ、チョウノスケソウ、キバナシオガマ等の生育をみる。白雲岳へ小泉岳、赤岳、緑岳にみられる。雪田群落は、冬の季節風の風下側である山の東面〜南面に発達する。雪が多く積るため、夏期の生有期間は短縮されるが、反面冬季の厳寒も雪の下で安全に過す。
雪田群落:融雪後も水が供給される凹地に発達する湿性のものと、凸地や岩くずの多い乾燥しやすいところに発達する乾性のものとに区分される。湿性雪田群落は、エゾノハフサンイチゲ、エゾキンバイ、ハフサンボウフウ、エゾコザクラ、ミヤマリンドウ、ヨツバシオガマ、ウサギギク等が広大なお花畑を展開する。黒岳北東斜面、雲の平、白雲岳、五色ヶ原、上ホロカメットク山、オブタテシケ山等の雪渓、沢筋によくみられる。
乾性雪田群落:アオノツガサクラ、エゾツガザクラ、チングルマ、キバナシャクナゲ、エゾヒメクワガタ、チシマフウロ、イワギキョウ等の生育をみる。雲の平、比布岳、旭岳、裾合平、北海岳、トムラウシ山等によくみられる。
湿原群落:沼ノ原、沼の平、雲井ケ原、天女ヶ原等の熔岩台地上に発達しており、ミネハリイ、ワタスゲ、ホロムイスゲ、ツルコケモモ、ヒメシャクナゲ、モウセンゴケ等が生膏する。
高山荒原のきびしい環境では、土壌の移動乾燥化が著しく、崩壊地、風衝地、雪田の底には高山荒原が発達する。高山荒原にはコマクサ、タカネキスミレ、メアカンキンバイ、ホソバウルッブソウ、イワブクロ等が生育する。大雪山では土壌が凍結したりとけたりしてできた構造土の上にこも見いだすことができ、黒岳、雲の平、北鎮岳、北海岳、白雲岳、小泉岳、高根ヶ原、忠別岳等にみられる。
環境庁自然保護局 大雪山国立公園管理事務所発行「登山案内」より